ギターやベースに弦を張る場合、ブリッジからボディ→指板を経由してヘッドのペグで固定します。

ボディとブリッジ、弦の関係で、どのように弦を張るか、機種によって異なります。

今回はベースの「裏通し」という張り方について、そのメリットとデメリットや、改造方法について書いていきます。

構造的にギターも似ていますが、今回はベースを中心に考えてみます。

 

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ベースの裏通しのメリットと改造方法について。

FenderのJazz BassやPrecision Bass、GibsonのThunderbirdやSG Bass、Rickenbacker 4001等、多くの機種ではブリッジの後方からテイル・ピース等を通して弦を張ります。

しかし、他にボディにブリッジの裏に弦を通すための穴を空けて、そこから弦を通す改造を行っているベースがあります。

ギターでは、Fender StratocasterやTelecasterが、標準仕様で採用されています。

これを「裏通し」と言います。

どうしてそのような弦の通し方をするのでしょうか。

裏通しのメリット

まず第一に、「弦のテンションを稼げる」というメリットがあります。

例えば、ダウン・チューニング(全ての弦を全音または半音下げるチューニング)をすると弦のテンションが緩くなり、プレイしにくく感じる場合があります。

テンションが緩いと、ピッキング後の弦のレスポンスが変わってくるからです。

弦をより太いものにする、ということも考えられますが、やはり使い慣れた太さでないと違和感を感じてしまうものです。

そのような場合には、弦を裏通しにすると自分の感覚に馴染むテンションになる可能性が高くなります。

また、ミディアム・スケールやショート・スケールの機種は、テンションが高い方がピッキングしやすいと感じる人が多いと思いますので、そのような機種のベースでも裏通しすると、弦のテンションが増します。

ブリッジ近くで乾いた音を狙ってピッキングするタイプの人も、弦のテンションが高い方が、自分の理想の音に近づきますので、ベースに裏通しの改造を施しても良いと思います。

裏通しのデメリット

裏通しのデメリットは、メリットで述べた「弦のテンションが上がる」ことが、逆に不都合に感じる場合です。

単純に弦のテンションが高いと弾きにくく感じる人は、裏通しのベースにする事は当然デメリットでしょう。

自分のベースに対して、今の弦のテンションで十分と感じているのであれば、裏通しにする必要はないと思います。

そして、慣れていないと弦の交換が面倒です。

ブリッジ後方から弦を通すのは、そのままテイル・ピースを通して1本ずつヘッドまで引っ張っていきます。

しかし、裏通しにした場合、当然ボディの裏から弦を通すので、ボディをひっくり返して裏面にし、穴を通してボディの表面に出た弦を弛まないように引っ張っていく、という作業になります。

狙い通りスッと通らなかったり、4弦と1弦が逆になったり、割と面倒です。

そして最大のデメリットは、「ボディに穴を空ける事」に他なりません。

きっちり正確に穴を空ける必要がありますので、簡単にはいかないですし、穴を空けたら元には戻せません。

自分のベースに裏通しは本当に必要か、また改造する場合はリペア・ショップに頼むなど、慎重に検討しましょう。

サステインが良くなるって本当?

ボディに裏通し加工をすると、サステインが良くなって音の伸びが出る、というような話を聞くことがあります。

これは科学的に正しいか、という問題もありますが、個人の感覚による要素も大きいと思います。

むしろサステインが減る可能性もありますし、確実に言えるのは、微細かもしれませんが音が変わってしまうということです。

ベースの音は、その構成するすべての材質と状態によります。

このようなものはケース・バイ・ケースなので、サステインを良くしたいという目的であれば、より良い方法を検討した方が良いと思います。

・改造方法

ここでは2つある裏通しの改造方法について書いていきます。

1. ブリッジの真下に穴を空ける方法

ブリッジの真下に穴を空ける方法は、裏通し用のブリッジを購入し、そのブリッジの穴の位置を確認して、ボディに穴を空けます。

空ける穴の大きさは、弦を通すためのストリング・ブッシュが入る大きさに合わせてください。

その後、ストリングス・ブッシュをはめ込んで完成になります。

2. ブリッジの後ろに穴を空ける方法

ブリッジの後ろに穴を空ける方法は、弦とブリッジの角度がちょうど良くなる位置を確定させて、その位置にストリングス・ブッシュが入る大きさの穴を空けます。

その後、同様にストリングス・ブッシュをはめ込んで完成です。

ブリッジは同じものを使用して下さい。

自分で加工するための工具を持っていない、もしくは穴を空けて失敗するのが怖い場合はリペア屋さんに頼むのが良いです。

特に、穴を空ける位置や大きさを正確に行わないと、見た目も良くありませんし、何よりサウンドに影響が出てしまいます。

・最後に

裏通し加工をしたが、弾きやすさやサウンドが前と変わらない、もしくは悪くなったと感じても、ブリッジの下に穴を空けた場合であれば、ブリッジを元のものに戻せば問題ありません。

ブリッジの後ろに穴を空けた場合でも、今までどおり普通にブリッジを使えば、裏通ししていない状態と同じです。

ただし、当然ですが、空けてしまったボディの穴は元に戻せません。

穴に木材を詰めて塗装や接着などを施せば修復はできますが、ある程度の技術が必要になります。

ボディに穴を空けることに抵抗がない人は、やってみても良い改造だと思います。

ベースの弦のテンションを上げる・下げる方法とは?

裏通しによる弦のテンションを書いてきましたが、関連して、ベースの弦のテンションを上げる、もしくは下げる方法について書いていきます。

ベースの弦のテンションを上げれば、音程・チューニングが安定し弦高を下げやすくなる反面、押弦しにくくなります。押弦するのにより正確性が必要です。

逆に、弦のテンションを下げれば、フィンガリングが行いやすくなる反面、音程・チューニングは不安定になりやすいです。

自分のプレイスタイルに合った弦のテンションを把握して、ベースの弦高の調整をしましょう。

弦のテンションを上げる方法

・太い弦を張る

これはすぐに分かると思いますが、弦が太ければ単純に張力が増すので、細い弦に比べて弦のテンションは上がります。

ただし、太い弦を貼った時に、ナットの溝とサイズが合っていないと、ビリビリと音がなってしまいます。

そのような場合は、ナットの調整を行って弦と合うようにしましょう。

弦の太さは、それだけでピッキングのしやすさにも影響しますので、自分の演奏性と求めるサウンドも十分理解しておく必要があります。

・ブリッジに弦をボディの裏から通すようにする

先ほど説明した、いわゆる「裏通し」です。

これはブリッジの位置で、弦の角度が大きくなるため弦のテンションが増えます。

また、単純にブリッジのコマを調整して弦高をあげても、弦のテンションが上がります。

弦のテンションを下げる方法

弦のテンションを上げる方法を説明してきましたので、弦のテンションを下げるには、先ほどとは逆の事を行えば良いのです。

・細い弦を張る

まず、細い弦を張れば、張力が減るので弦のテンションは下がります。

こちらも当然ながら、弾きやすさやサウンドも多少変化すると思います。

・チューニングを下げる

同じ太さの弦でも、チューニングを下げる事で、弦のテンションを下げる事が出来ます。

弦の張力が音程を決めるので、理論的にはむしろ逆の説明になります。

チューニングを上げて、テンションを上げることも可能ですが、テンションを上げるとネックへの負担もその分大きくなってきます。

・弦高を下げる

弦高を下げることで、弦のテンションを下げることが出来ます。

しかし、弦高が下がって、弦のテンションも下がると、ビビリやすくなっていきます。

また、音程が不安定になっていくので、その場合は微調整が必要です。

・短いスケールのベースを使う

これはベースの調整ではありませんが、使用するベースを変更するということです。

スケール(弦長・ネックの長さ)が短ければ、長い機種のベースよりも弦のテンションは下がります。

ショート・スケール、もしくはミディアム・スケールでも短いものを使用してみて下さい。

最適なテンションは?

最適な弦のテンション、というのは当然人によって違いますし、求める音によっても異なってきます。

ここではある程度の目安、参考程度に述べていこうと思います。

・弦のテンションが高いセッティングが望ましいスタイル

スラップ奏法では、テンションが高くないと音が出にくくなります。

なので、スラップ奏法を多用する人、そういった音楽をやる人は、弦のテンションを高めにした方が良いと思います。

また、ファンク系など、スラップ奏法だけでなく休符や音の切り方が重要視される音楽では、弦のテンションが高い方がコントロールしやすいです。

・弦のテンションが低いセッティングが望ましいスタイル

HR/HM系やドゥーム、ストーナー系の音楽では、ダウン・チューニングがよく使われています。

特にドゥームのようなジャンルでは、弦が緩い時の独特の響きが特徴になっています。

単純に音程を低く保つのと、弦の緩さが出す、引きずるような重さを演出すると雰囲気が出ます。

これらの音が欲しい場合は、弦のテンションを低くした方が良いです。

・特定のジャンルを演奏していない場合

特定のジャンルに限定した音楽をやっていない場合や、そもそもどのくらいの弦のテンションが良いか分からない場合(特に初心者の方)は、とりあえず弦のテンションを普通か高めにしておく方が良いと思います。

弦のテンションを低くするジャンルは限られていますし、何より低い感覚に慣れてしまうと、通常の弦にした時に押弦がやりづらく感じてしまうのです。

技術的に負荷をかけた練習、という意味でも弦高を高めに設定しておくと良いです。

ベースでの作曲方法やコツについて。

さて、話は変わりますが、最後にベースでの作曲方法について考えてみます。

作曲するために必要とされる一般的な楽器は、ピアノやギターがほとんどだと思います。

それは、メロディに対してコードを付けやすいからです。

ロックやポップスでは、コードを把握して演奏することがほとんどです。

では、コードではなく単音で弾くのが基本のベースでは、作曲するのは難しいかというと、そんな事はありません。

そもそも作曲はどのような方法でやっても、個人の自由です。

ここでは、敢えてベースを使って作曲する方法を考えてみます。

 

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鼻歌と一緒に作る

これはピアノやギターと同じ作曲方法ですが、鼻歌を歌って、それに合うベースラインを作っていく方法です。

コードの響きとメロディが合っているか確認するのは難しいですが、出来ない事はありません。

まずはルート弾きをして、その上でメロディを歌ってみて、合っていると感じたら、弾いている音がルートになるコード、と考えていきます。

最終的なコードは、ギターやピアノで付けていくことになりますが(ベースでもコード・トーンで考えれば良いのですが)、自分で演奏出来ない場合は、誰かにお願いするか、ベースラインと鼻歌でコードを取ってくれるアプリを活用するのが良いと思います。

コードを付けた後は、その楽曲のコード進行をメモして構成表を作っておきましょう。

コードが明確でない場合は、ルート音と思われる音を書いた構成表を作成しましょう。

はっきり言って、コード・トーンの構成については、解釈の問題でもあります。

リフやフレーズで作る

とりあえずメロディやコードなどは考えず、自分でかっこ良いと思うリフやフレーズから作る方法です。

この方法はある意味でロックっぽいですし、理論的な知識も不要です。メトロノームやドラム・マシンを流して、リズムに合わせていくつか、そして何度も弾いてみましょう。プロのミュージシャンでも行っている作曲方法です。

この方法の難点は、コードの付けにくさ、さらにはメロディをどう乗せていくかになります。

その後は、リフから想起されるメロディを付けていく、もしくはリフを構成する音を分析してコードを付ける、という作業が考えられます。

メロディもしくはコード、どちらを先に確定させても構いません。

要は音楽的に「ハズれていない」のであれば良いのです。

メンバーに伝える

バンドのメンバーに自分が作った楽曲を伝えるには、やはりしっかりとデモ音源を作った方が分かりやすいです。

ただ、デモ音源をしっかりと作ろうとするあまり、途中で「作るのが面倒になった」「この楽曲はやらなくても良いや」と言って投げ出すこともあると思います。

途中で投げ出した楽曲というのは、再度作ろう!と気持ちを入れるのは中々大変です。

しかし、その楽曲が、実は良い楽曲になるかもしれないというのは、自分だけでは分からないこともあります。

ですので、無理に頑張ってしっかりとしたデモ音源を作らなくても、簡単なもの(最低限のリズムとベースライン)を作る、もしくはスタジオで実際にベースを弾きながら、細かいイメージを他のパートに伝えていくなど、なるべく面倒な事は避けましょう。

個人的には全パートをかっちり作るらないと気が済まないのですが、作ってみても自分でピンと来なくて、お蔵入りにするケースが多いです。

また、他のケースもあります。

知り合いのバンドのベーシストがデモ音源を作成して持ってきたのですが、なんと、ドラムもギターもヴォーカル・メロディもなく、ひたすら自分がベースを弾いているだけ、というものだったそうです。

変拍子も含まれており(意図したものかどうかわかりませんが)、小節のアタマも分かりづらく、結局本人から実際に弾いてもらったり解説してもらって、メンバー全員で楽曲を完成させたということでした。

彼らは笑っていただけですが、音楽とはコミュニケーションです。メンバーやお客さんに伝わるようにしなければ、誰にも理解してもらえません。

最低限、小節のアタマにアクセントをつけておく、どのような楽曲にしたいか、言葉で持っておく、などの準備は必要だと思います。

現代では、音楽の知識がなくても完成度の高い作曲ができるアプリもあります。

リズムもフィルのないノーマルなパターンのみとか、クリック音などのリズム・パルスをスピーカーから流しながらベースを合わせてリフを弾いていくだけでも、各パートには十分伝わると思います。

作曲にルールや常識はありません。思いどおりの楽曲が出来ないと、やる気も減退してしまいますが、どんどんアイディアを作って楽曲にしていきましょう。

 

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