ドラムセットの演奏では、両足でのペダル操作が欠かせません。

特に右足で演奏するバスドラムは、曲のノリや印象を左右する重要な楽器です。

しかしながら、足というのはなかなか言うことを聞いてくれません。
さらに、練習環境を整えられないという方も多くいらっしゃると思います。

限られた時間と環境の中で、どうすれば効率よく操作性を向上させられるか。

この記事では、右足でバスドラムを演奏する際に必要な知識や、
トレーニング方法を紹介します。

※左足でのハイハットの操作については後述します。

※左利きの方は、左右を読み替えてください。

 

音楽好きのあなたへ!

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基本的な事の確認

初めに、基本的なことを確認してみましょう。

バスドラムを快適に鳴らすために、椅子の高さに気を配ることはとても大切です。

低すぎると各関節が窮屈になり、足を持ち上げるのも大変になります。

高すぎると上半身が不安定になりやすく、また足の重みが伝わりにくくなります。

演奏しやすい椅子の高さは人によって異なりますが、
ひざが少し下がるぐらいの高さを目安にすると負担が少ないでしょう。

次に椅子への座り方ですが、あまり深く腰かけてしまうと、
足全体の動きが制限されてしまいます。

逆に、浅すぎる腰かけ方では、重心が不安定になりやすく、
特にかかとを浮かせるヒールアップ奏法でバランスを崩しやすくなります。

実際に椅子に座って両足のかかとを上げたとき(つま先はボード上に置く)、上半身が前後に傾かないような座り方を探してみてください。

ペダルのセッティングについても、細かい点まで確認してください。

特にビーターの長さとスプリングの強弱です。

ビーターが短くセッティングされていると、素早い動きへの対応力が増しますが、力強い音を出しづらくなります。

ビーターが長くセッティングされていると、ダイナミックな動きにより、
力強い音を出しやすくなりますが、スピードと繊細さの面でコントロールが難しくなります。

スプリングが強めにセッティングされていると、
ビーターの戻ってくるスピードは増しますが、踏み込みに力を要します。

スプリングが弱めにセッティングされていると、
踏み込みは容易ですが、ビーターを戻してくれる力も弱まるため、
足での繊細なコントロールが要求されます。

結論からいうと、どちらも程よい状態が理想です。
程よい状態に近づけるために、以下のことを試してみてください。

初めに、フットボードに脱力した足を乗せ、かかとは下ろします。

そのときにビーターがヘッドから5cm程度の距離で停止するように、
スプリングを調整してください。

スプリングを緩めてもビーターがヘッドから遠いままの場合は、
シャフトに固定されているビーターの角度が深くセッティングされている可能性があります。

上記の状態に近づくよう、少しずつ角度を調整してみてください。

各セッティングを済ませたら、そのままつま先だけを動かして、
ビーターをヘッドに連続して当ててみます。

バスケットボールをドリブルするように、楽に連打ができるようであれば、
そのままのセッティングでかまいません。

踏み込みに力が必要だと感じる場合は、スプリングを緩めてください。

踏み込みに力はいらないけれど、ビーターが重たく感じる場合は、
ビーターを少し短くセッティングしてみてください。

踏み込みに力はいらないけれど、ビーターの戻りが悪い場合は、
ビーターを少し長くセッティングしてみてください。

それでも改善されない場合は、スプリングを少し強めにセッティングしてみてください。

理想的なバスドラムの鳴らし方と、練習方法

それでは、理想的なバスドラムの鳴らし方と、その練習方法を紹介します。

①フットボード上の足の位置

初めに意識したいのは、「フットボードのどの位置に足を置くか」です。

個人差があるので、あくまでも目安となりますが、
まずは以下のことを試してみてください。

・かかとを軽く浮かせて、足の親指の付け根付近でフットボードを踏み込む
(その際にひざは固定しても上下に動いてもかまいません)

・ビーターがヘッドに当たる瞬間に軽く足先を持ち上げる
(なるべくフットボードから足が離れないように)

・ヘッドに当たった反動で跳ね返ってくるビーターが戻りきる前に、
再びフットボードを踏み込む

バスケットボールをドリブルするように、フットボード(またはビーター)を足で何度もバウンドさせるイメージです。

上記の一連の動作を楽に繰り返せるのが、ちょうどいい位置です。

ビーターの戻りがよくないときは少し手前に、
踏み込むのが重いと感じるときは少し奥に、
それぞれフットボード上の足を置く位置を調整してみてください。

②2つの奏法とレディーポジション

フットボード上の足を置く位置が決まったら、次は奏法について見ていきましょう。

バスドラムの奏法は、大まかに分けて2つあります。

かかとを浮かせて踏み込む「ヒールアップ」と、かかとを下ろして踏み込む「ヒールダウン」です。

ヒールアップはパワーとスピードが出しやすく、
ヒールダウンは繊細な音が出しやすい奏法です。

比較的、簡単なのがヒールアップなのですが、
ここではあえて「ヒールダウン」をおすすめします。

足の感覚を鍛えるのにもってこいの奏法だからです。

ヒールダウンの練習方法

それではヒールダウンの練習方法を説明します。

まず初めに、かかとを下ろした状態でフットボードに足を乗せてください。

ビーターがヘッドから5cm程度の距離に停止していれば、
その状態が「レディーポジション(待機状態)」です。

これはスティックやブラシなどを持った手にも共通の大切な要素です。

フットボードに足を乗せただけなのに、ビーターがヘッドにくっついている場合や、
つま先に力を入れて、ようやくビーターとヘッドの距離が5cm程度に近づく場合は、
上記を参考に、ペダルをセッティングしてください。

レディーポジションからつま先を軽く持ち上げるとビーターが手前に動きますが、
ビーターとヘッドの距離が10〜15cmになったら、親指の付け根付近で素早く踏み込みます。

ビーターがヘッドに当たる瞬間に足の力を抜いて、レディーポジションにビーターを停止させます。

これをゆっくりと、1打ずつ確認しながら繰り返し練習してください。

ここで重要なのは「足がフットボードから離れないようにする」という点と、
「踏み込みの素早い動作を意識する」という点です。

足がフットボードから離れてしまうと、力の伝達にロスが生じ、
また、音が出るタイミングにも誤差が生じます。

踏み込みの素早い動作については、踏み込みのスピードを一定にすることで、
音量のコントロールと音の出るタイミングが整いやすくなるメリットがあります。

慣れないうちは素早い踏み込みが難しく感じたり、すねの筋肉がすぐに疲れたりします。

そういった場合は、無理に続けず、疲れが取れてから再開してください。

なお、踏み込むときのビーターとヘッドの距離を調整することで、
バスドラムの音量をコントロールすることができます。

少し難しいですが、動作のスピードを変えずに小さい音を出す練習も試してみてください。

さらに応用として、
ヒールダウンで踏み込み、ビーターがヘッドに当たる瞬間にかかとを浮かせ、
ビーターが戻ってきたらかかとを浮かせたまま踏み込むという奏法もあります。

連打の2打目を強調したいときや、素早く長い連打をしたいときに有利な奏法ですが、
これは少し、根気がいる練習方法かもしれません。

ヒールアップの練習方法

次に「ヒールアップ」の練習方法について説明します。

ヒールアップは、かかとを浮かせたまま親指の付け根付近で踏み込むのが、基本的な動作です。

これもやはり「レディーポジション」と「足がフットボードから離れない」ことが重要です。

ヒールダウンのときと同じように、レディーポジションからつま先を軽く持ち上げ、
ビーターを手前に動かします。

ビーターとヘッドの距離が10〜15cmになったら、親指の付け根付近で素早く踏み込みます。

ここからの動きがヒールダウンとは異なります。

1つ目は、
ビーターがヘッドに当たるまでしっかり踏み込み、
ビーターがヘッドに当たった状態で停止させる。

この奏法は、ビーターでヘッドをミュートすることにより締まりのいい音を出せるのと、
不安定なレディーポジションをヘッド上に固定できるメリットがあります。

2つ目は、
ビーターがヘッドに当たる瞬間に足の力を抜いて、
レディーポジションにビーターを停止させるのですが、
その際に、かかとを浮かせたままにする奏法と、かかとを下ろす奏法があります。

両者に音の違いはほとんどありませんが、
かかとを浮かせたままにすると、次の動きだしが楽になるため、
連打をしやすいというメリットがある半面、ビーターをレディーポジションに止めづらくなります。

逆に、かかとを下ろすと、ビーターをレディーポジションに止めやすくなる半面、
次の動作に移る前にかかとを浮かせる必要があり、スピード面で不利かもしれません。

ただし、ヒールダウンを習得していれば、特にデメリットにはなりません。

これもやはり、ゆっくりと1打ずつ、確認しながら練習してください。

さらに応用として、
ヒールアップで踏み込み、ビーターがヘッドに当たるのとほぼ同時にかかとを下ろし、
ビーターが戻ってきたらかかとを浮かせながら2打目を踏み込むという奏法もあります。

フットボードから足が離れないように、上記の一連の動作を繰り返せば、
素早く長い連打が可能です。

最終的には、ヒールダウンとヒールアップ、それらの応用も含めた奏法を、
場面に応じて使い分けられるのが理想ですが、やはりそのためには下地づくりが重要です。

1つ1つの奏法を確実に身につけることで、音色やスピードのコントロールが上達します。

左足(ハイハット)について

次に、左足(ハイハット)について簡単に説明します。

右足でのバスドラムのペダル操作と違い、左足でのコントロールは、
ハイハットを閉じたり開いたりする操作がメインです。

①クローズド

ハイハットを閉じた状態では、フットボードを踏み込む強さによって、
ハイハットを叩いた際の音色が変化します。

強めに踏み込めばキレは出ますが、こもってしまう可能性もあります。
弱めに踏み込めば少し長めの音を出せますが、輪郭も少しぼやけます。

②ハーフオープン

ハイハットを少し開いた状態では、その開き加減によって、
音の長さをコントロールすることが可能です。

同じ開き加減をキープするのが難しい場合は、
左足をフットボードから下ろした際のハイハットの開き具合を、
極端に狭めて(ハイハット同士がぶつかる寸前)セッティングするという方法もあります。

また、ハイハットスタンドのボトム側(下側に設置されたハイハット)の支え付近に、
ハイハットの角度を調整する機構がある場合は、少し大げさに角度をつけてみる方法もあります。

ハイハットスタンドに、フットボードの踏み心地を調整するスプリング機構がある場合は、
ハイハットの開き加減によって強弱を調整することで、安定感を得られます。

③フットスプラッシュ

開いた状態のハイハットを、フットボードを踏み込むことによって鳴らす、
主にジャズの演奏で多用される奏法です。

かかとを浮かせて踏み込めば、キレのある音を出せますが、
あえてかかとを下ろした状態での練習をおすすめします。

右足同様、慣れが必要ですが、
やはり左足の感覚を鍛えるのにもってこいの練習です。

練習中に過度の疲れや痛みを感じたら、無理をせずにしっかりと休んでください。
また、練習前にはストレッチで体を柔らかくしておくことも大切です。

また、体の特徴は人によりさまざまなので、
「必ずこうでなければいけない」ということはありません。

過度な疲れや痛みが出ない範囲内であれば、独自の奏法を追究するのも楽しいでしょう。

オススメの練習環境について

最後に、おすすめの練習環境を紹介します。

リハーサルスタジオなどに通い、ドラムセットで練習する重要性は言うまでもありません。

ですが、実際に音を出してみると音の大きさやスタジオ内の反響、バスドラムの音質により、
どのようなタイミングで、どのような音を出せているのかがわかりづらいのも事実です。

そこまで厳密じゃなくてもいいという方はそれでよいのですが、
もっと突き詰めたいという方には、専用の練習パッドをおすすめします。

「Pearl BD-10」や「YAMAHA TS01B」など、
バスドラム用のペダルを組み合わせて自宅でも練習できる製品が、
各メーカーから発売されています。

タオルで振動を吸収し、壁際に設置してパッドが奥に行ってしまうのを解消するなど、
多少の工夫は必要ですが、バスドラムの練習にはかなり重宝します。

最大のメリットは、特に小さい音で練習をする際に、
音量、音質、タイミングを確認しやすいところです。

楽しいドラム生活を送れますよう、お祈りしています!

ドラムの音量を小さく抑えるメリットとは?

バンド演奏では、パートごとの音量を整えることが重要です。

ライブハウスであれば音響スタッフがある程度バランスを取ってくれますが、
リハーサルスタジオやライブバーなどのような、小規模な環境では、
自分たちでバランスを取らなければならないことがほとんどです。

しかも、ギター、ベース、キーボードなどの電気を通す楽器と違い、
ドラムは叩き方で音量をコントロールする以外に方法はありません。

それだけならまだしも、ドラムは生音が大きい楽器なので、
いくら周りがマイクやアンプの出力を上げても、
「ドラムしか聞こえない」なんて言われてしまうこともしばしばです。

それほど大きい音で叩いているつもりはなくても、
そもそも「良く鳴るように」作られている楽器の生音ですから、
実は思った以上に音が出ているというのは、おかしな話ではありません。

ですが、バンド演奏というのは楽器それぞれのバランスの良し悪しで、
聞こえ方がまったくといっていいほど変わってしまうものです。

この機会に、適切な音量について少しだけ考えてみていただければ幸いです。

まず、「適切な音量ってどれくらいなの?」という疑問が湧くと思いますが、
そもそも、答えはあるのでしょうか。

これは相対的なものでして、
「それぐらいの音量で叩いていれば正解」
などということはありえません。

ドラムの音量が正確にコントロールされていたとしても、
他の楽器の音量によって、全体のバランスが変わってくるからです。

しかも、人それぞれの「好み」という最大の問題も立ちはだかります。

聞く人の感覚もさまざまなので、意見がピタリと一致することは稀でしょう。

では、どのようにして音量を決めればよいのでしょうか。

そこでお伝えしたいのが、
「ドラムの音量を小さく抑えるメリット」
です。

ドラムの音量を小さく抑えるメリット

①周りの音がよく聞こえるようになる

②耳が疲れなくなる

③体の負担が軽減する(小さい音量での演奏に慣れている場合に限る)

④ハイハットやスネアなど各楽器の音色の幅が広がる

⑤大きい音が引き立つ

⑥曲の表情が豊かになる(ダイナミクスの幅が広がる)

⑦必要な音、必要のない音が明確になる

ひとまず、これくらいにしておきましょう。

次に、上記のメリットの中から、いくつかについて詳しくお話しします。

初めは、「①周りの音がよく聞こえるようになる」についてです。

これは単純にドラムの音を小さくすることで、今まで聞こえてこなかった、
ギターのフレーズやベースのタイミングが聞き取りやすくなるということです。

バンド全体での練習のときに、
「せっかくカッコいいキメなのに、どうもしっくりこない」とか、
「音数は少ないのに、バタついて聞こえる」ということがあるとすれば、
それは周りの音が聞けておらず、自分のクセに頼っているからかもしれません。

ドラム以外のパートがどのようなタイミングやニュアンスでプレイしているか、
それを知ったうえで、タイミングを合わせたり、あえて音を抜いたりすることで、
勢いだけに頼らない説得力のある演奏に近づけるのではないかと思います。

つまり「⑦必要な音、必要のない音が明確になる」ということにもつながるわけです。

続いて、「④ハイハットやスネアなど各楽器の音色の幅が広がる」についてです。

普段は一定の音量で、同じ叩き方をすることが多いスネアですが、
極端に小さい音で叩くと、かなり鳴り方が違ってくるはずです。

楽器に与える振動が小さくなるため、そのぶんノイズ成分が減り、
音が聞き取りやすくなるというわけです。

これはハイハットやライドシンバルについても同じことが言えます。
当然、バスドラムやタムの音質も変化するのですが、
音量以外の違いに気づくのは少し難しいかもしれません。

さて、ここで注意していただきたいことがあります。

ノイズ成分が減ることにより、音が聞き取りやすくなるのは間違いないのですが、周りに聞こえるのは輪郭のぼやけた音になりがちであるということです。

スネアのチューニングやスナッピーの調整など、さまざまな要素が関連しますが、
ある程度の音量がないと、タイミングすらも遅れて聞こえるケースもあります。

それを逆手に取って、奥行き感のあるノリを演出することも可能ですが、
コントロールするには少し難しい技術が必要になります。

スネアもそうですが、特にシンバル類はある程度の振動を与えないと、
鳴ってくれない音域があるということが多く、その楽器らしい音を出すには、
叩く強さを意識する必要があります。

自分の演奏を録音したり周りの人に尋ねてみたりするうちに、
「カッコいい音で鳴る音量」が少しずつわかってくると思いますので、
どうか地道に研究を重ねてみてください。

その結果たどり着いた音量を基準として、全体のバランスを整えていくというのが、
とても大切なプロセスであることを強調しておきます。

ハイハットやスネアなどの叩く位置を変えてみる

さて、今度はハイハットやスネアなどの叩く位置を変えてみてください。

例えばスネアなら、真ん中ではなく手前のほうを叩いてみたり、
奥のほうを叩いてみたり、打面にスティックを押し付けてみたりします。

ハイハットも同様に、エッジ(フチ)に近い部分を叩いてみたり、
スティックのチップで叩いてみたり、スティックの腹で叩いてみたりします。

ひとつひとつの楽器に対して多様な叩き方をすることで、
「こんな音も出せるのか」という新たな発見があるはずです。

そして、その新たな音は演奏のアイデアを豊かにしてくれます。

大きな音量でも、楽器それぞれのニュアンスを変化させることは可能ですが、
ここでは小さい音ならではのニュアンスを試してみてください。

色々な叩き方を試しているうちに、演奏で使える音色が増えていくはずです。

小さい音ならではの新たな音色や、大きな音量、
その中間に存在する無段階の音量を使い分けることで、
「⑥曲の表情が豊かになる(ダイナミクスの幅が広がる)」わけです。

最後にまとめとして、「⑤大きい音が引き立つ」についてお話しします。

楽器がカッコいい音で鳴る最小の音量を見つけたら、
その大きさでハイハット(ライドシンバル)を叩いてください。

バスドラムは意識的に強く叩いてください。

スネアはバスドラムよりも少し抑えた音量で叩いてください。

8ビートやシャッフルの曲の演奏において、
バスドラムはリズムの起点となるので強調します。

スネアはここぞというときのために、少し抑えた音量にします。
ハイハットは音が通りやすいので、かなり抑えた音量にします。

ハイハットを小さい音量で鳴らすことにより、
バスドラムの「⑤大きい音が引き立つ」ことになりますね。

さらに、曲全体を通してサビの迫力(音圧)を強調するために、
それまでのセクションは抑えて演奏するといったように、
流れの中で「大きい音」を際立たせることができるのも、
「ドラムの音量を小さく抑えるメリット」です。

いかがでしたでしょうか。

もちろん、ジャンルや曲によってはこの限りではありませんが、
小さな音で演奏することで、大きな音の必要性が明らかになったり、
聞き取りやすい音量というものがわかってくると思います。

特にリハーサルスタジオでお互いの音をしっかりと聞きながら演奏することは、
意外と軽視されがちなのですが、ノリも心地良さも迫力も、
個々が「適切に」役割を果たすことで、初めてバシッと決まるものだと思います。

慣れないうちは、音量を抑えることに意識が偏ってしまい、
ギクシャクした演奏になってしまうかもしれませんが、
地道に取り組めば、必ず演奏の幅が広がります。

以上、楽しいドラム生活をお祈りしています!

ドラムの椅子のおすすめの高さや位置に調整する方法

お店で食事をするときや、公共交通機関を利用するときなど、
日常生活で「座る」という場面はとても多いですね。

座っている時間が長くなると、
腰がだるくなったり、脚がイライラしたり、
どうも心地がよくないな……ということはありませんか。

座面の材質や硬さ、また腰かける深さなど、
座り心地を左右する要素はいくつかありますが、
どうすれば快適になるのでしょう。

脚を組んだり、脚を前に伸ばしてぶらぶらさせたり、
背もたれに体重を預けたりするなど、
その場をやり過ごす方法もないわけではありません。

しかし結局のところ、脚がむくむ、腰の違和感がなくならない、
肩や首がこるなど、座るという行為は弊害が多いものでもあります。

そして、ドラムの演奏では、それが顕著になります。

特にライブでの演奏において、この問題は軽視できません。
長時間座っているうえに、脚も上半身も忙しく動かすことで、
腰や脚に負荷がかかるからです。

ドラム椅子のほとんどは高さの調整が可能ですが、
高さを変えれば解決するかというと、そうでもありません。

高さもそうですが、座り方やドラムセットとの距離を考えることが、
演奏時の疲労を軽減したり、演奏の自由度を高めるために重要なのです。

前置きが長くなったので結論からお伝えしたいところですが、
「これが正解です」という高さや位置は、おそらくありません。

身長や体形、腕や脚の長さなどの違いにより、
座りやすくてドラムのプレイが安定するセッティングは人それぞれです。

ですが、上記のように腰や脚に違和感を覚えたり、
痛みを感じるようであれば、
その座り方はすぐに変えたほうがいいかもしれません。

現在、違和感や痛みがない方も、
今一度、座るということを考える機会にしていただければ幸いです。

標準的な座り方について

まずは標準的な座り方についてお話しします。

基本的に左足はハイハットのフットペダル、
右足はバスドラムのフットペダルに乗せますね。

それを踏まえたうえでの、負担の少ない椅子の高さの目安は、
ふとももが、地面に対して平行になるか、
ひざに向かうにつれて少し下がる程度です。

また、椅子がその高さのときの、腰かける深さの目安は、
中心よりも数cm前寄りといったところでしょうか。

その際に、腰が曲がったり猫背になったりせずに、
上半身の左右の重心が中心に来ていることも確認してください。
これを基本として、話を進めていきましょう。

ドラムセットと椅子との距離

続いて、ドラムセットと椅子との距離を見てみます。

前提として、フットペダルは繊細な操作を要求される場面が多いため、
細かい動きや、パワーとスピードを効率的に伝える必要があります。

フットペダルの中心から3cmほど奥に母子球[*]を乗せたときに、
すねから先が地面に対して垂直か、ひざより少し奥に向かう角度が目安です。
[*]母子球:足の裏にある、親指の付け根のふくらんだ部分

すねから先がひざよりも手前に向かっていたり、
逆に、奥に向かいすぎていて、フットペダルに脚の重さが乗せにくい場合は、
ドラムセットに対して椅子を遠ざけてみたり、近づけてみたりしてください。

標準的な目安を簡単にお伝えしましたが、ここからは、
自分に合う「椅子の高さや位置」を見つけるために試してほしい、
いくつかのポイントを挙げてみたいと思います。

椅子を低めにセッティングしたときのメリット

・深く腰かけても脚の動きの自由度は高く、腰から上のバランスも取りやすい。

・重心を前後左右に移動させやすい。

・足の裏とフットペダルとのフィット感を意識しやすく、タイミングを取りやすい。

椅子を低めにセッティングしたときのデメリット

・特にパワーが欲しいときに、脚を持ち上げるのに大きな力が必要になる。

・太ももやひざが、ひじと干渉しやすい(ぶつかる)。

・タムのセッティングの自由度が低下する(大きく手前に傾ける必要がある)。

椅子を高めにセッティングしたときのメリット

・脚を持ち上げる力が少なくて済むため、疲労が軽減される。

・足先での繊細な動きの自由度が高まる。

・タムやシンバル類のセッティングの自由度が高まる。

椅子を高めにセッティングしたときのデメリット

・腰から上のバランスを維持するのに慣れが必要。

・足の裏とフットペダルとのフィット感が意識しづらく、コントロールが難しい。

・フィットする感覚が薄れることで、意識が両腕に偏りがちになる。[*] [*]8ビートやシャッフルなど、アタック感の強いバスドラムを多用する曲の場合、
両腕が先行することで安定感が損なわれやすい。

ほかにもメリットとデメリット、それぞれに関する要素はありますが、
体の特徴や好みによってセッティング方法は人それぞれですので、
ひとまず、これくらいにしておきましょう。

大切なのは、「とにかく試してみる」ということです。

先入観や固定概念によって考え方が制限されていたり、
憧れのドラマーを真似ることにこだわるあまり、
ひとつの方法に固執してしまったりすることは、よくあることだと思います。

そして、そういった場合にありがちなのが「微調整」で終わるというケースです。

ある程度の経験や自信のあるプレイヤーであれば、それでも問題はないでしょう。

しかし、伸び悩んでいたり、痛みや違和感を抱えていたりするのであれば、

今までのセッティングを「極端に」変えてみてください。

少し勇気がいるかもしれませんが、かならず新しい発見があります。

かなり主観的な書き方になってしまいましたが、
これらを参考に、疲労や痛みの軽減、プレイのしやすさ、見た目など、
それぞれに合ったセッティングを試してみてください。

ドラムのエイトビートの打ち方やパターンについて

テレビやラジオ、お店などで流れる音楽の中でも耳にする機会が多く、
色々なドラムパターンの基礎になるのが、8ビートです。

演奏では8分音符を意識して、流れを作ります。
ハイハットで8分音符を刻むパターンが一般的ですね。

初心者でも、少し練習すれば叩けるようなパターンが多く、
簡単そうに思えますが、実は奥が深い8ビート。

カッコよく叩くためのコツと、代表的なパターンについてお伝えします。

はじめに、8ビートを叩くときに重要な3つのポイントについてお話しします。

①バスドラムでしっかりとリズムの土台を作る
②スネアに乗っかる
③ハイハットはオマケ

①「バスドラムでしっかりとリズムの土台を作る」

まずは、①「バスドラムでしっかりとリズムの土台を作る」です。

具体的に説明すると、
「8分音符を意識して、流れが途切れないように、素早く踏み込む」
ということです。

当たり前のことを言っているようですが、これには訳があります。

自分では正しいタイミングでバスドラムを鳴らしているつもりでも、
しっかりと集中できていないことが意外と多いのです。

よく見かける例としては、
利き手である右手でハイハットを刻むことに集中するあまり、
バスドラムのタイミングがバラバラというケースです。

これではベーシストが合わせづらく、
その結果ほかのメンバーにも影響してしまい、
全体的に締まりのない演奏になるでしょう。

また、ドラムという楽器は短い音を連続させることが多く、
どうしても叩くタイミングが前のめりになりがちです。

そこで、バスドラムの音が長く伸びるイメージで鳴らすのですが、
それだけでは間延びした演奏になってしまうかもしれません。

このときに重要になってくるのが「8分音符を意識する」ことと、
「素早く踏み込む」という2点です。

バスドラムの音が伸びるイメージを持ったうえで、
8分音符をしっかりと意識してください。

さらに、ペダルを踏み込む際はできるだけ素早く、
無駄のない動きを心がけてみましょう。

繰り返しになりますが、
「8分音符を意識して、流れが途切れないように、素早く踏み込む」
これらを、あらためて強くイメージしてみてください。

②「スネアに乗っかる」

次に、②「スネアに乗っかる」です。

バスドラムの土台の上に、スネアの音を加えていくのですが、
そのときのスネアのアタック音や残響音を記憶してください。

特に、2、4拍目のアタマにスネアを鳴らすリズムパターンならば、
同じアタック音や残響音で繰り返しスネアを鳴らせるように集中します。
その繰り返される一定のスネアの音に、体ごと乗っかるイメージです。

2拍目のアタマに叩いたスネアの音が、
4拍目のアタマにスネアを叩くその瞬間まで、
途切れることなく響き続けるイメージで叩いてみましょう。

③「ハイハットはオマケ」

続いて、③「ハイハットはオマケ」です。

オマケなんて言ってしまうと少し極端かもしれませんが、
バスドラムやスネアに比べて、音量は少し小さめにしてみましょう。

ライブハウスやセッションなどで見かけるドラマーには、
ハイハットの音が少し大きすぎる人が多いように思います。

ですが、ロック系の人からは、
「ハイハットを力強く叩かないでどうする」
と言われてしまいそうですね。

それでももう一度、プロの演奏をよく聞いてみてください。
バスドラムやスネアの音量に対して、
ハイハットはそこまで大きな音を出していますでしょうか。

バスドラムのお話のところで、
「利き手である右手でハイハットを刻むことに集中するあまり、
バスドラムのタイミングがバラバラというケースです」
と述べましたが、意識がハイハットに強く向かうことにより、
それに応じて音量も大きくなっているような人をよく見かけます。

利き手の動きには集中しやすいものですし、
テンポが速くなればスピードについていくために、
意識がハイハットに集中するのは無理もありません。

ただし、リズムパターンを叩くうえでの優先順位でいうと、
ハイハットは最上位ではありません。
8ビートの根っこを作っているのは、バスドラムとスネアです。

8分音符をキープしやすくするために、
つまり「自分のために」ハイハットを叩くのではなく、
バスドラムとスネアに意識を集中させて、
そこに乗せるようにハイハットを叩いてみてください。

代表的な8ビートのパターン

ここからは、代表的な8ビートのパターンを紹介します。

音符の代わりに記号を使って表記するため、
その記号の読み方を説明しておきます。

・楽器について
「H.H.」ハイハット
「S.D.」スネア
「B.D.」バスドラム

・記号について
「●」叩く
「・」叩かない
「◯」ハイハット・ハーフオープン
「R」オープン・リムショット

・パターン例(1小節ぶん)
H.H. ● ● ● ● ● ● ● ●
S.D. ・ ・ ● ・ ・ ・ ● ・
B.D. ● ・ ・ ・ ● ・ ・ ・

※フォントによっては読みづらいかもしれないので、
記号と記号の間に半角スペースを挟んでいます。

・基礎編

H.H. ● ● ● ● ● ● ● ●
S.D. ・ ・ ● ・ ・ ・ ● ・
B.D. ● ・ ・ ・ ● ● ・ ・

H.H. ● ● ● ● ● ● ● ◯
S.D. ・ ・ ● ・ ・ ・ ● ・
B.D. ● ・ ・ ● ● ・ ・ ・

・応用編

H.H. ● ● ● ● ● ● ● ●
S.D. ・ ・ ● ・ ・ ・ ● ・
B.D. ● ・ ・ ● ・ ● ・ ●

H.H. ● ● ● ◯ ● ● ● ●
S.D. ・ ・ ● ・ ・ ・ ● ・
B.D. ● ・ ・ ● ・ ・ ・ ●

・応用編2(2小節ぶん)

H.H. ● ◯ ● ◯ ● ◯ ● ◯  ● ◯ ● ◯ ● ◯ ● ◯
S.D. ・ ・ ● ・ ・ ・ ● ・  ・ ・ ● ・ ・ ・ ● ・
B.D. ● ・ ・ ● ・ ● ・ ・  ● ● ・ ● ・ ● ・ ●

H.H. ・ ● ・ ● ・ ● ・ ●  ・ ● ・ ● ・ ● ・ ●
S.D. ・ ・ ● ・ ・ ・ ● ・  ・ ・ ● ・ ・ ・ ● ・
B.D. ● ・ ・ ・ ● ・ ・ ●  ・ ● ・ ・ ● ● ・ ・

・ロック編

H.H. ◯ ・ ◯ ・ ◯ ・ ◯ ・ (ハイハットの音は切らない)
S.D. ・ ・ ● ・ ・ ・ ● ・
B.D. ● ・ ・ ・ ● ● ・ ・

H.H. ● ● ● ● ● ● ● ●
S.D. ● ・ ● ・ ● ・ ● ・
B.D. ● ・ ・ ・ ・ ● ・ ●

・ボサノバ編

H.H. ● ● ● ● ● ● ● ●  ● ● ● ● ● ● ● ●
S.D. R ・ ・ R ・ ・ R ・  ・ ・ R ・ ・ R ・ ・
B.D. ● ・ ・ ● ● ・ ・ ●  ● ・ ・ ● ● ・ ・ ●

※ボサノバは本来、譜面の表記上8ビートではありませんが、
ここでは参考用として記載しています。

・レゲエ編

H.H. ● ● ● ● ● ● ● ●  ● ● ● ● ● ● ● ◯
S.D. ・ ・ ・ ・ R ・ ・ ・  ・ R ・ ・ R ・ ・ ・
B.D. ・ ・ ・ ・ ● ・ ・ ・  ・ ・ ・ ・ ● ・ ・ ・

いかがでしたでしょうか。

バスドラム、スネア、ハイハットの3点で作り出す8ビートは、
それぞれの音量のバランスを変えるだけでも、印象は大きく変わります。

また、叩き方を意識したり、音の長さをイメージしたりすることにより、
大きなノリが出る、テンポが安定するなど、色々なメリットがあります。

上記の3つのポイントを参考に、イメージをふくらませることについて、
取り組んでみてください。

 

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