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昔は「うまいギタリスト=ギターソロがうまい」という図式がとりわけハードロックやヘヴィメタルの世界に多かったそうです。

今はギターのカッティングのうまさ、カッコ良さが「カッコいいギタリスト」として認知されますね。
そんなカッティングの名手を紹介したいと思います。

 

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ロック系のカッティングの名手

カッティングはおおざっぱに分けてロック系とファンク系に分かれます。

ロック系の中でもパブロックはカッティングのカッコ良さが重要になってきます。

そんなパブロックのカッティングの名手をご紹介します。

ミック・グリーン(Mick Green)

1962年にJohnny Kidd & The Pirates(ジョニー・キッド&ザ・パイレーツ)に加入したミック・グリーンのギター、とりわけカッティングは後のパブロック界に大変大きな影響を与えました。

テレキャスターを使い太い音でゴリガリカッティングする音は後述するウィルコ・ジョンソン(Dr Feelgood)や日本のアベフトシ(THEE MICHELLE GUN ELEPHANT)も多大な影響を受けています。

ウィルコ・ジョンソン(Wilko Johnson)

先に書いたJohnny Kidd & The Piratesの楽曲からバンド名を付けたDr Feelgood(ドクター・フィールグッド)。そのギタリストしてウィルコはデビューします。

彼はピックを使わず指でピッキングするスタイルで骨太でスリリングな音を繰り出します。

彼の独特のギタースタイルは数年前来日した時に彼自身が説明した動画がギターマガジンがアップしています。

興味のある方は見てみて下さい。

度々フジロックに出演したり日本で演奏する事も多いので、生で見たい方はチェックして下さい。

自分もフジロックで見ましたが、本当に音もパフォーマンスもすごかったです!

アベフトシ(THEE MICHELLE GUN ELEPHANT)

ロック系のカッティングの名手の最後は、日本のカッティングの名手と言えばこの人、アベフトシを紹介します。

彼は上に上げたミック・グリーン、ウィルコ・ジョンソンの直系とも言える人です。

「ソロでもなんでも出来る限り6本の弦をピックで弾く」というスタイルは多くの人に影響を与えています。

どの曲でもそうですが、特にこの曲のカッティングなんて彼にしか出せません。

残念ながらアベフトシは2009年に亡くなられてしまいましたが、今でも彼のフォロワーは生まれ続けています。

ファンク系のカッティングの名手

ファンクギターはカッティングが全てと言ってもいいくらいなので、カッティングの名手も大勢います。

その中でも特に有名な人を選んでみました。

アル・マッケイ(Al McKay)

Earth, Wind & Fireで有名になったギタリストです。

下記動画(音だけですが)は日本でしかヒットしなかった曲ですが、単音を含めたカッティングが本当に素晴らしいです。

ナイル・ロジャース(Nile Rodgers)

Earth, Wind & Fireと同じく1970年代に大ヒットを飛ばした「Chic」のバンドプロデューサーでありギタリストのナイル・ロジャース。

一瞬「これ弾けるんじゃない?」と思い手を出すと痛い目に合ってしまうギターです。

彼も単音絡めたカッティングの名手です。

フェルプス・キャットフィッシュ・コリンズ(Phelps “Catfish” Collins)

あまり聞きなれない名前かも知れませんが、彼はジェイムス・ブラウンのバンドのギタリストです。

JBは頻繁にメンバーを変えるので彼も一時期しかJBとやっていません。

しかし、日本におけるJBの代表曲「Get Up (I Feel Like Being Like a) Sex Machine」通称「ゲロッパ」のギターを弾いていると言えばわかる方は多いのではないでしょうか?

あの裏のブラッシングを含めない鋭い有名なカッティングはシンプルでありながら、他人にはたどり着けない高みに立っていると思います。

では日本における代表曲「Get Up (I Feel Like Being Like a) Sex Machine」を聴いてみて下さい。

山下達郎

一般には歌を作って歌っている人の印象が強いですが、音楽やっている人の中ではカッティングの名手としても有名です

彼は1991年頃のインタビューで「リードギターは弾けないけど、それ以外に一芸に秀でるものは無いかと思い、22の時からカッティングの練習をした」といった内容を言っています。

80年代の日本のロックシーンはギターソロが弾けなければギタリストではないといった風潮だったのですが、その中カッティングを選ぶというが流石です。

余談ですが、80年代の日本はそんな風潮だったので、バッキングに対して「弾けばいいでしょ」くらいにしか考えていないギタリストがプロを含めて多かったようです。

彼のカッティングの音はテレキャスターとアンプのみで作るそうですが、レコーディングの時は4から6弦の巻弦を外したり、ナッシュビルチューニング(4弦から6弦を12弦用の副弦のプレーン弦にするチューニング)にしたりもしてるそうです。

彼自身の音源を聴くと、あまりギターの音が聴こえにくく思える場合もあると思いますが、よく聴くと実に絶妙で気持ちのいいカッティングをしている事がわかります。

最近山下達郎風に別の曲を演奏するポセイドン石川さんもこの辺もキッチリ押さえています

アベフトシのギタースタイルやカッティング、エフェクターや機材について

アベフトシは1994年にTHEE MICHELLE GUN ELEPHANT(ミッシェル・ガン・エレファント以下TMGE)に加入し以降「カッティングの鬼」の異名をとりTMGEの解散までTMGEのギタリストとして活躍していましたが、2009年急性硬膜外血腫のため死去されてしまいます。

しかし、死してなお彼はギターヒーローで彼のようなスタイルに憧れ、フェイバリットアーティストとして名前を上げるギタリストは数多くいます。

今回はアベフトシのギタースタイルや機材についてです。

サウンドについて

アベ氏はサウンドを聴くと所謂”パブロック”系のバンド、特にジョニー・キッド&ザ・パイレーツのミック・グリーンやドクター・フィールグッドのウィルコ・ジョンソンの影響が大きく感じ、特に音の太さ立ち方はウィルコ・ジョンソンを彷彿させます。

以前ギターマガジンのインタビューで「基本6本の弦全部弾いて使わない音はミュートしている」とコメントしていましたが彼は手が大きく親指で4弦辺りまでミュートする事もあったようですが、彼の独特のトーンと太さはこのあたりに秘密がありそうですが、普通の人はマネする事は難しいです。

また、ピックの持ち方ですが、通常の親指と人差し指で持つだけでなく速いカッティングやブラッシングの時には中指が加わる時があるのも特徴のひとつです。

使用したギターについて

彼が使用するギターは全て松下公房が製作した、テレキャスターカスタムタイプのものす。

スペックはフロントがハムバッカー、リアがシングルというところまでは通常のテレキャスターカスタムと一緒ですが、レスポールと同じ位置にあるピックアップセレクターは本来リアのトーンノブがあるところに移動され、それ故にコントロール部分は2ボリュームマスタートーンとなっています。

これはカッティング時にセレクターに当たってピックアップが切り替わるのを防ぐためと言われています。

さらに本来テレキャスターカスタムのブリッジは3ウェイですが、正確なイントネーションを取るためなのか6ウェイに変更されています。

松下公房から複数ギターを提供されていますが、上記の仕様は全てのギターにほぼ共通だったようです。

その他の機材

エフェクターはBOSSのチューナー以外は使用せず、曲によって例外的にワウを使う事があったくらいで、あとは全てアンプで音を作っていました。

アンプですが、初期はFender The Twin、後期はMarshall JCM900を使用していました。

エピソード

TMGEのオーディションの時の話です。

アベ氏はJC-120にテレキャスターを直接繋げた後ベースとミドルを10にしてトレブルをゼロにしたセッティングを見た時チバユウスケ氏は「こいつわかっている!」と思ったそうです。

JCは高音がきつくなる傾向があり、それにテレキャスターを繋ぐと耳が痛くなるサウンドになりやすいく、またそうでなくても音が細くなってしまい彼らの求めるテレキャスターの音ではなくなってしまいます。

トレブルをゼロにする事によりテレキャスターの音も太めな音になる事をちゃんと知っている部分を「わかっている」とチバ氏は感じたのだろうと思います。

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