アンプは単なる機器ではなく、真空管やトランジスターが奏でる楽器だとマーシャルは言っています。その真空管ですが、多くのプロギタリストが、プリアンプ部、パワーアンプ部にも真空管が使用されている、いわゆるフルバルブ回路を選んでいるのは、サウンドの太さ、コシが全く違うからです。

マーシャルアンプに使われている真空管はプリアンプセクションに使われるプリ管、パワーアンプセクションに使われるパワー管、交流を直流に変換する整流管の3つにわけられます。

消トランジスターアンプと違い、真空管の定期的な交換やメンテナンスが必要ですが、この美しい歪みと音圧は耗パーツになりますので、使用頻度によって交換時期があります。真空管でしが表現できないといっても過言ではないでしょう。マーシャルのフルバルブモデルはJCM800より900、JCM2000よりJVMといったように、発売時期が新しいほど歪みが強い傾向にあるようです。

真空管を使った歪みの特徴はナチュラルな歪みを得られることです。クリーントーンからボリュームを上げていくことによる歪みはとても心地よく感じられます。

 

 

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マーシャルアンプの真空管について

プリ管はバイアス調整が必要ありませんが、パワー管を交換する時にはバイアス調整が必要で、交換するときも真空管のマッチドタイプのもので交換しなければなりません。

整流管については、交流を直流に変換するのですが、ダイオードでも可能ですので、プレキシマーシャルもダイオードでしたが、真空管を使うことにより暖かい音やコンプレッションが得られと言われています。

真空管の交換時期は特になく、使用頻度や使い方によって変わってきます。ボリュームが小さくなった、ノイズが増えた、音にハリが無い・・・など以前と比べ、明らかに調子が悪くなった場合などは真空管の劣化が考えられますが、必ずしも真空管が原因でない場合もあるため、リペアショップへ点検を兼ねて修理を依頼されることをおすすめします。プリアンプに使用されている真空管は簡単に交換ができますが、パワー管の交換はバイアス調整などが必要です。

プリ管

・12AX7/ECC83

アメリカ規格では12AX7 、ヨーロッパ規格ではECC83と呼びます。

1949年にRCAが発売しました。

低雑音・高利得で、比較的小さな信号の初段・入力段に使用されます。

増幅率が100です。(実際には80〜120)

Hi−Fi用として12AX7A、航空機、軍用、コンピューター用の高信頼管として、
GEから12AX7WAもあります。

アメリカ系ヴィンテージ管は
12AX7 RCA
12AX7 GE
12AX7 Kinaman(GE製)
12AX7 SYLVANIA

ヨーロッパ系ヴィンテージ管
ECC83/12AX7 Telefunken
ECC83/12AX7 Mullard
ECC83/12AX7 Amperex があります。

パワー管

・EL34 GT管 (6CA/KT77)

フィリップスが1950年に開発した大出力5極管です。
ヨーロッパではEL34で、アメリカでは6CA7と呼びます。

KT88と比較して歪みやすく、ブリティッシュサウンドといえばこれです。

・6L6 GT管 (5881/KT66)

RCAが1936年に開発した世界初のビーム4極管で、軍用管は5881という規格になっています。

アメリカの規格ですので、フェンダーを代表するパワー管です。
KT88と比較して歪みやすいですが、EL34より中域が豊な歪みが得られます。

KT66は「真空管のロールス・ロイス」と呼ばれるほどで、マーシャルのヴィンテージモダン2466にも採用されています。EL34ほどにはアグレッシブではないものの、低音の締りがよくレスポンスがタイトで、ミッドレンジがクリアで、さらにとにかく音が太いというヘビーメタル必須のパワー管です。

・KT88GT管 (6550/KT90)

ビーム管です。

ハイボリュームでもクリーンなキャラクターを持ち、歪ませた時にはウッディなサウンドになります。

他のパワー管に比べて歪みにくいのですが、そのうねりと音圧が独特な感じを持っています。

一昔のアメリカン・マーシャルはKT88/6550だったこともあり、ジミ・ヘンドリックス好きな方にファンがいます。Slash所有のJCM800やJCMケリー・キングシグネチャーもKT88/6550を採用しています。

・EL84ミニチュア管

マーシャルの低出力アンプに採用されています。

パワーはありませんが、倍音の豊かさに特徴があります。

・6V6

マーシャルDSL15Hで採用されています。

1937年に6L6の小出力型として開発された経緯があります。

小音量でもフルドライヴィング音が得られます。

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